「・・・・・やっぱりここにいた・・・」


夕焼けに染まるオレンジ色の海岸で、俺はお目当ての生徒会長を見つけた。











   
I pray You(王様×和希)










「・・・ったく、いつものこととはいえ、中嶋さんに少しだけ同情したくなるよ」


思わず零れた自分の言葉に、苦笑いを浮かべつつ、目の前で未だ眠り続ける王様を見やる。





「気持ち・・・よさそうだな・・・」




眠る横顔が、いつもよりも少しだけあどけなく見えて。
俺は静かに隣へと、腰を下ろす。








「俺は、王様と・・・いつまで一緒にいられるんでしょうね・・・」








夕焼けのオレンジが、感傷的な気分にさせたのか。
それとも、王様が眠っているという、安心感なのか。

普段なら絶対口になどしない想いが、不意に零れる。




こんな関係、間違ってる。
長続きなんて、するはずがない。



いつでもこの関係を断つことが出来るように、そう自分に言い聞かせてきた。




だって、彼の未来を・・・潰したくないから。



俺はもう、鈴菱からは逃れられない。
捨てることなど・・・できやしないから。

だけど、彼は違う。

これから先、大学に行き・・・自分の夢へ向かって、まっすぐに進んでほしい。
彼にはそれだけの力があるし、何より俺は・・・彼の、あの真っ直ぐな眼差しが、大好きだから。


いつも前を見据えて、自分の信じる道を、ただ突き進む。


あの輝きを失くしてほしくないから。






「・・・俺には、貴方の光は・・・眩しすぎるのかも、しれませんね・・・」






その存在が、光のような彼と。
理事長という身分を隠して、二重生活という影を持つ自分。


最初から、俺には・・・過ぎた想いだと解っていたはずなのに。






―――――それでも、もう少し・・・もう少しだけ。







「貴方の傍にいても・・・・いい、ですか・・・・?」







オレンジから群青へ。
刻々と侵食してくる夜の闇の中で、俺は彼の傍らから離れられず・・・ただ、寄り添っていた。










なんかいつも同じ話を書いている気がします・・・。
いえきっと、気のせいじゃないと思いますが・・・ヾ(;´▽`A``ア




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