「・・・ところで・・・哲也?」
「あん?なんだよ?」



一通り互いの存在を確かめ合った後。
ふと脳裏をよぎった疑問を、俺はそのまま言葉に乗せる。


「どうしてここに?」
「・・・どうしてって・・・今日が何の日か忘れたのか、和希」
「何の日って・・・」



言われてみて、思い返してみる。
今日は・・・3月14日。



「ホワイト・・・デー?」
「おうよ、これを渡そうと思ってさ」

そう言って哲也がポケットから取り出したのは・・・小さなラッピングの包み。


「ありがとう、哲也」


そっと手渡された包みを受け取って、俺は言葉と同時に、哲也の唇へと口付けを落とす。
そのまま哲也の逞しい腕が、俺の身体を抱き寄せると、より深く、相手の熱を求め合って・・・・・。



・・・・・ん、ちょっと待てよ。



そのまま勢いに流されかけた俺の脳裏に、もう一つの疑問が浮かぶ。




「・・・ちょ・・・ちょっと待って」
「あぁ?・・・なんだよ、和希」

盛り上がってきたところを寸止めされて、哲也が何処か不満そうな声を上げる。


「哲也は、どうやってここまで入ってきたワケ?」
「どうやってって・・・お前の部屋の合鍵、持ってるし」
「そうじゃなくて」


この部屋に入れる理由は、確かにそれで説明がつく。
じゃあどうやって、この部屋の前まで入り込んだというのか?


「どうやってこの寮内まで入り込んだのかを、聞いてるんです」



こう見えても(?)俺はこの学園の理事長で。
セキュリティシステムの管理責任者として、今目の前のこの事態を見逃すわけには、いかないではないか。



「ど、どうやってって・・・決まってるじゃねぇか」



俺の真剣な勢いに気圧されながらも、哲也が言葉を続けた。















「俺が王様だからに決まってんだろ?」


















もう終わっとけ。(苦笑)

なくてもいい補足でスミマセン。
いや、卒業した王様がどーやってここまで入り込んだのか、とっても疑問だったので。
補足話で全然解決してませんが、モチロン七条さんと裏で繋がっています。(笑)

王様が渡したプレゼントは・・・皆さんのご想像にお任せします。
何を渡したかは、このお話ではあまり重要ではないので。
(寧ろ、話自体に意味がないので。苦笑)
ちなみに、啓太が部屋にいなかったのは、中嶋氏に会いに外出していたという
どーでもいい裏設定もあったりします。(笑)

こんなくだらないお話にここまでお付き合いくださって、ありがとうございました。






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